本当の話

本当は、大好きだって大声で言いたい。
本当は、君がいないと淋しくて仕方がないって拗ねてみたい。
本当は、他の女の子と話してるのをみて妬いちゃったって言ってみたい。
本当は、君を独占していたい。

だけど全部、口に出すとその言葉は鉛になるの。
重い重い、鉛になるの。鎖になるの。足枷になるの。
だから全部飲み込もう。噛み殺そう。笑っていよう。
君に嫌われる私になりたくないから。

本当は凄く不安なんだ。
どんなに君の体温を感じても、不安は消えない。
最悪の考えが脳裏に過って、こびりついて離れない。

でも私は君が好きだ。
不安でも、怖くても、触れていたいと思うのだ。

こんな私も愛してもらえるだろうか。

にゃん

家にいる野良猫が可愛い。
飼いたい。でも懐いてくれない。

子猫を落とす作戦でいこうか……？

幸福

幸せ過ぎて怖くなってくる。

君なしではもう生きていけなくなってしまいそうになる。
でも、もしもの時がくると思うと、とてつもなく怖くなる。

触れた手が離れてしまう日が、日に日に怖くなる。
そんな日が来なければいいのに。そう祈りながら、今日もその手に触れる。

手の温もりが心地良い。

赤い光

フェンス越しに見える、暗闇の中の赤い光。
真っ暗闇の中で、私は此処にいるんだって主張してる。けど、フェンス越しに眺めるだけ。

気づかなかった方が良かったんだ。
暗闇の中のそれは眩しくて、目が眩んで、離せなくなって。

フェンスを掴んで、いつかペンチを用意して。その光を掴むかもしれない。

そしていつか暗闇を照らし出すんだろう。
それじゃあその日まで、せいぜい忘れないようにって赤く赤く、光って待ってくれるんだろう。

物好きにも程があるよ。笑っちゃう。